チョコレートのカカオ豆の種類について

チョコレートのカカオ豆の種類について

チョコレートの原材料と言えばカカオですが、皆さんはカカオについてどのくらい知っていますか?

 

チョコレートにもたくさん種類があるため、カカオもさまざまな品種があるように感じられますが、実は世界にはたった3種類しかありません。そんなカカオについてもっと知識が増えれば、より深くチョコレートの美味しさを堪能することが出来るでしょう。カカオ豆とは、希少な種類とも言われるものを含めた3大カカオ豆についてご紹介します。

 

チョコレートの原料であるカカオ豆とは

普段何気なく食べているチョコレートの原材料は、カカオという常緑樹の実の中に出来る種子で、一般的に「カカオ豆」と呼ばれているものです。カカオの学名は「Theobroma cacao」で、ギリシャ語では「神の食べ物」という意味になります。昔から神聖な食物として扱われていたようですね。

 

古くは紀元前1900年辺りから利用されていたと言われるカカオ豆。16世紀にはアステカ文明において儀式の捧げもの、疲労回復薬、交易品、貨幣などの用途に利用されていました。コロンブスによってスペインへ持ち込まれた後、ヨーロッパ各地へと広がったと言われています。

 

カカオの実は幹生果と呼ばれ、卵型の実が幹に直に実ります。その様子はとても不思議なもので、チョコレート好きの人の中でもその実った姿を見たことが無いという人の方が多いのではないでしょうか。果皮を剥き約一週間発酵させることで、中に入っている20~60個の種を取り出すことが出来、カカオ豆として世界中で大いに利用されているのです。

 

カカオの品種について

そんなカカオの3大品種と言われるクリオロ種、フォラステロ種、トリニタリオ種をご紹介します。

 

クリオロ種

「原産地、自国の(スペイン語)」という意味を表すクリオロ種(Criollo)。そのカカオ豆は細長くもふっくらとした形で、白・黄紫などの色があります。フレーバービーンズとも呼ばれるほどの独特かつ繊細な香りを持つことで知られています。少ない苦味による柔らかな風味を持つことから、アルテカ皇帝のモンテスマや中世ヨーロッパの貴族に好まれていたそうです。

 

現在では中米のベネズエラ・メキシコ、アジアの一部といったごくわずかな地域でのみ生産されています。というのもクリオロ種は病気や虫に弱いため、栽培がなかなか難しく、生産量もカカオ全体の約3%程度に留まります。市場では「幻のカカオ」という別名もあるほど、クリオロ種は希少な品種なのです。

 

フォラステロ種

フォラステロ種(Forastero)は病害虫や病気に強く、生長も早いため栽培しやすいのが特徴です。クリオロ種ととても対照的な品種と言えます。ベネズエラでは自国で栽培していた品種以外のカカオを「よそ者の」と名付けたことから、フォラステロ(Forastero:スペイン語でアウトサイダーの意味)の品種名が付いたとのことです。

 

現在の生産地は西アフリカ・東南アジア・南米アマゾン川流域などで、育てやすいことからその生産量はカカオ全体の約85%を占めています。私たちが口にしているほとんどのチョコレートでは、このファラステロ種のカカオが使われていると言っても良いくらいの流通率ですね。その味はしっかりとした渋み・苦み・コクが絡まったもので、刺激的な香りと豊富なポリフェノールが含まれているのも特徴です。

 

そんなフォラステロ種には、生産地が限られとても希少なアリバ種(ナシオナル種とも言われる)という派生種も存在します。こちらはジャスミンの香りに苦味が加わった風味を持っています。

 

トリニタリオ種

カリブ海トリニダード島にて生まれたためその名が付けられたと言われるトリニタリオ種(Trinitario)。実はクリオロ種とフォラステロ種の2つを交配させたことで作られた品種なのです。育てやすさはフォラステロ種から、繊細な香りはクリオロ種からと両種から良い所を受け継いでいるのが最大の特徴でしょう。

 

トリニタリオ種の持つ香りはハーブやフルーツに似ているものやナッツのように香ばしいものもあり、時に風味付けとして隠し味的な使い方もされるカカオ品種です。トリニタリオ種だけでも100種類以上あると言われています。

 

生産地はベネズエラ・トバゴ・トリニダードといった中南米を始め、スリランカ・インドネシアなどのアジア地域も含みます。生産量はカカオ全体の約10~15%となっています。

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カカオ豆の生産国

国際連合食糧農業機関によると、2016年において世界でカカオ豆の生産量が多い国は1位コートジボワール、2位ガーナ、3位インドネシアとなっていて、4位以降は同じくらいの生産量となるカメルーン、ナイジェリア、ブラジルなどが続いています。

 

西アフリカ、東南アジアを中心に中南米も含めたカカオ豆の生産地は北緯20度~南緯20度に位置します。別名「カカオベルト地帯」とも呼ばれるこのエリアの気候は高温多湿。日本ではガーナやエクアドルなどからカカオを輸入することがほとんどですが、なんと日本国内でもごくわずかに生産されているようです。

 

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